運送業は大きく、「一般貨物自動車運送事業」と「貨物軽自動車運送事業」に分かれます。
一般貨物自動車運送事業は他の事業に比べて開業のハードルが高いため、入念に準備しましょう。

今回は運送業を開業したい方に向けて、必要な準備や開業の流れをご紹介します。
運送業を成功させるポイントも解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

運送業を開業!必要な準備や開業の流れ

運送業の開業に必要な準備や開業の流れを説明します。

免許や資格を取得する

まず、自分が始めたい運送事業に必要な免許や資格を取りましょう。
「一般貨物自動車運送事業」は他人からの要望に応じて有償で貨物を運送する事業を指し、使う乗り物は「三輪以上の軽自動車及び二輪の自動車を除いた自動車」です。
一方「貨物軽自動車運送事業」は事業内容は同じですが、「黒ナンバーを取り付けた事業用の軽自動車や125cc以上の二輪車」を使用します。

運送業許可を申請する

自動車を使って「他人から輸送費をもらって」貨物を運送する場合は、運送業許可を申請してください。
「条件を満たす駐車場が確保されているか」など、許可を取得するにはいくつかの項目があるので確認しておきましょう。

なお、貨物軽自動車運送事業を開業する場合は許可が不要です。

貨物車両を手配する

先述の通り、貨物軽自動車運送事業は運送業許可を取得しなくても営業できるので、1台以上の軽トラックや軽バン、バイクなどを用意しましょう。
ただし、一般貨物自動車運送事業を開業するなら、最低でも5台の貨物車両が必要です。

営業所を用意する

所有する車両分の駐車場を確保したうえで、市街化調整区域外に、2.5平米以上の休憩室を備えた営業所を用意します。
営業所は広さ以外に規定がないため、シンプルなワンルームでも許可が下りるケースがあります。

なお、貨物軽自動車運送事業を開業する場合は自宅を営業所として申請できます。

従業員を採用する

自動車の台数に応じて、ドライバーをはじめとする従業員を採用してください。
採用後には業務内容やサービスの特徴に合わせて人材育成する必要があるので、研修制度を設けることをおすすめします。

運送業の開業資金はいくら必要?

ここでは、一般貨物自動車運送事業の開業資金を説明します。
なお、貨物軽自動車運送事業は車両購入費のみで収まるケースがほとんどです。

初期費用の目安

運送業の開業時には、初期費用として約700〜2,500万円かかります。
もちろん営業形態や営業所の立地条件などによって費用の相場は変動するので、あくまでも目安と考えてください。

運営費用の目安

運送業の運営資金は、1か月あたり250〜300万円ほどです。
トラックの台数や従業員数などの固定費が多くかければ、より多額の運営費用がかかるでしょう。

運送業を成功させるポイント3つ

作業着の男性

運送業を成功させるポイントを説明します。

従業員の確保に力を入れる

ドライバーがいないと業務が成り立たないので、従業員の確保に尽力しましょう。
「給料を高めに設定する」「求人の応募者について、年齢や職務経験に条件を求めすぎない」などを意識して、とにかく多くの応募者を集めてから適正な人材を見定めることをおすすめします。

効率的な業務を実現する

荷物の仕分けや管理、輸送ルートなど業務内容や必要な時間を洗い出し、効率的に業務を進められないかを検討してみましょう。
業務を効率的にこなし、生産性を高められれば成功しやすいでしょう。

開業エリアを見極める

住民や企業の数が少ない場所で開業すると、継続的に運送事業を進めることが難しくなります。
独立する前に市場調査を丁寧に行なって、物流が発展する開業エリアを見極めましょう。
いくら優秀なドライバーを採用したり業務を最適化できたりしても、営業するエリアを誤れば大きな売上は期待できない可能性が高いので慎重に選んでください。

まとめ

運送業の開業には、免許・資格や運送業許可の取得、営業所や従業員の確保などが必要です。
なお、一般貨物自動車運送事業を開業するには初期費用として約700〜2,500万円かかるので、どのように準備するかも綿密に検討してください。
業務の効率化や開業エリアの調査に力を入れて、運送業を成功させましょう。

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