ドライバーは体力勝負!「労働環境」と「健康管理」について改めて考えよう
2021.03.30 トラックドライバー お役立ち情報
従業員が健康に業務に取り組めるように、会社は配慮・管理を行うことが義務付けられています。
事故防止の意味でも、ドライバーの健康管理は欠かせません。
そこで今回は、ドライバーの労働環境から健康管理法までご紹介します。
コロナ禍によって健康への意識が高くなっている今、改めてドライバーの健康管理について考えてみましょう。
ドライバーの労働環境について
ドライバーの労働環境について
新型コロナウイルスの感染拡大によって、これまでより健康管理の重要性を再認識された方が多いのではないでしょうか?
しかし、労働時間が不規則で拘束時間が長くなりがちなドライバーは健康管理が難しいのが現状です。
あるデータによると、ドライバーの年間労働時間はほかの職業に比べて、2割ほど長いことが明らかになっています。
労働時間が長くなる=休息・睡眠時間が短くなることに加えて、ドライバーの業務は運転する(座ったままの)時間が長く、さらには荷物の積み下ろしによる体力的な負担が大きいこと、などのドライバー特有の業務内容によって職業病に悩む方が少なくありません。
現在では、ドライバーの労働環境の改善に向けた取り組みが行われるようになりましたが、実際に改善されるまでにはまだ時間がかかるようです。
特に長距離ドライバーは注意
ドライバーにもさまざまな種類があり、その種類によって1日の走行距離のほか、労働時間や拘束時間、業務スケジュールなどが異なります。
もちろんどのドライバーにも健康管理は欠かせないものですが、特に長距離ドライバーは要注意です。
長距離ドライバーは運転する時間が長いだけでなく、高い運転技術が必要とされる大型の車両を扱うことが多いため、どうしても体力的・精神的な負担が大きくなります。
常に確かな判断力や集中力を発揮しなければならないドライバーだからこそ、日頃からしっかりと健康管理を行う必要があるのです。
ドライバーが注意すべき職業病
ドライバーの職業病とは
ドライバーが抱える職業病と言えば、高血圧・心臓疾患・腰痛・ヘルニア・痔などがあります。
ドライバーの業務は体力勝負と言われていますが、運転する時間が長いことから、運動不足が原因で肥満になりやすいとも言われています。
最初に触れたようなドライバーの労働環境では、仕事と同様に生活も不規則になりがちです。
脳・心臓疾患の労災認定件数が最も多い職業は“運輸業”というデータがあるほど、ドライバーの健康問題は無視できない深刻なものと言えます。
腰痛に悩むドライバーが多い
そして先ほど挙げた職業病のなかでも腰痛・ヘルニア・痔に悩むドライバーが多く、特に腰痛はドライバーの代表的な職業病の一つ。
これらの痛みなどによって判断力や集中力が乱れてしまうため、運転中の姿勢、荷物の持ち方や運び方などを改善して腰への負担を最小限に抑える工夫が大切です。
ドライバーに勧めたい健康管理法
食事
ドライバーに限らず、私たち人間の体は毎日の食べたものによって作られるため、栄養バランスの整った食事が健康のもとになります。
しかし、仕事や生活ともに不規則になりがちなドライバーは、栄養バランスの偏った食事をしている方が多いはずです。
一気に改善するのは難しいかもしれませんが、三大栄養素の炭水化物、タンパク質、脂質をはじめ、ビタミン、ミネラル、食物繊維などもまんべんなく摂取できるように少しずつ習慣を変えていきましょう。
ストレッチ
ストレッチは体の柔軟性を高めるだけでなく、心身の緊張や疲労の回復、急性疾患の予防などのさまざまな効果が期待できます。
起床後、休憩中、入浴中、就寝前など自分の行いやすいタイミングで行いやすいストレッチを選びましょう。
比較的ほかの運動よりも短時間で手軽に行えるため、あまり時間がとれない方でもストレッチなら続けやすいのではないでしょうか?
特に運動不足の方は、こまめに継続して行うことをおすすめします。
休息
脳と体を休めるためには睡眠が何よりも大切です。
また眠気はドライバーの大敵であるため、どんな場面でも休息は十分にとるべきと言えます。
しかし、運転中のドライバーにはなかなかそれが難しい場面があるかもしれません。
そんなときは15分間目を閉じて疲労を回復しましょう。
体に不調が表れている場合は、ドライバーの健康・安全のためにも病院へ受診のあと、休息または休暇をとることが一番です。
入浴
ドライバーの運転する時間の長さは、体が緊張状態にある時間の長さとも言えます。
緊張状態が続くと体力的にも精神的にも大きなストレスを受けてしまうため、時には心身ともにリラックスできる時間を持つことが大切です。
全身がリラックスできる方法として取り入れやすく、さらに高い効果が期待できるのが入浴時にゆっくり湯船に浸かること。
リラックス効果はもちろん、同時に運転する時間が長いことで滞りやすい血行を促す効果も期待できます。
まとめ
ドライバーの業務は健康・安全が第一。
そのためにも定期的な健康診断に加えて、従業員たちの健康への意識を高めることが大切です。
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