度々ドライバー不足、そして高齢化が取り上げられる運送業界。

引き続き改善に向けた取り組みが必要な状態です。

これらの課題を改善するには、若手・女性ドライバーの積極的な採用に加えて、定着させることが重要になります。

とは言え、ドライバーの離職率を下げて定着率を上げるには一体どうすればよいのでしょうか。

今回はドライバーの定着率を上げる方法についてご紹介します。

ドライバーの定着率を上げるには

運送業界は離職率が高い?

全職業の高卒者・大卒者を対象に入社後3年以内の離職率について調査が行われたところ、運送業界の離職率は40%に近い数字であることがわかりました。

この結果は他の職業の平均離職率よりもやや少なく、運送業界の離職率が特別高いわけではありません。

しかし40%近くの人が入社後3年以内に離職しているため、やはり定着率を上げるための取り組みが必要であることがわかります。

ドライバーの定着率を上げるには

続いて25~29歳の男性に離職理由について調査すると、“収入が少なかったから”が最も多い回答になりました。

次に“労働条件の悪さ”が離職理由として多く挙げられています。

また“キャリアアップを重視する若者”が多いこともわかりました。

これらの点を見直すことも必要ですが、ドライバーの定着率を上げるには現従業員の意見や不満を聞き取って、従業員満足度を上げることを優先することが重要です。

そこで実際にドライバーが会社に求める制度について調べてみました。

ドライバーが会社に求める制度を調査

社員寮・社宅あり

ドライバーが会社に求める制度で最も多い回答がこちらです。

特に長距離ドライバーは労働時間が不規則のため、会社周辺に社員寮・社宅があればより働きやすくなります。

定着率を上げるには、まずドライバーの働きやすさを重視すべきでしょう。

また借り上げ社宅制度の導入も◎

賞与

ドライバーに限らず労働者にとって賞与の支給は定着率だけでなく、やる気の向上にも大きな影響を与えます。

ドライバー一人ひとりの実績を賞与に反映させることで、ドライバーのやる気の向上から会社の売り上げにも繋がるかもしれません。

賞与の支給は夏と冬の年2回が一般的です。

給与前払い

ドライバーが会社に求める制度で3番目に多かった回答が給与前払いです。

基本的に給与の支払いは毎月決められた日に行われますが、ときには“急な出費が発生して生活費が足りない”なんてことがあるかもしれません。

そんなドライバーのためにも、給与前払い制度があると安心です。

退職金

多くの運送会社では退職金制度がありません。

その理由の一つとして以前からドライバーの転職率が高いことが挙げられ、これにより退職金制度を導入している会社が少ないと言われています。

そのなかで退職金制度を導入することで、ドライバーのやる気や定着率は上がるはずです。

昇給

先ほどお伝えしたように離職理由での最も多い回答は収入が少ないことでした。

その結果からも離職率を下げて定着率を上げるためには、やはり昇給制度を導入することが不可欠と言えるでしょう。

実際にドライバーの実績を給与に反映させたことによって定着率を上げた会社もあるようです。

若手・女性ドライバーの採用に向けて

女性ドライバーが増加傾向にある

運送業界で度々取り上げられるドライバー不足と高齢化。

改善策として多くの会社で女性の積極的な採用が行われており、女性が働きやすいような職場づくりが進められています。

2019年には大手運送会社のドライバー全体のうち、女性ドライバーの割合は30%近くまで増えているほどです。

女性ドライバーはこれからも増えていくことが予想されており、また軽貨物運送業界では女性が求められる案件が増えているのも事実です。

働きやすい環境をつくることが重要

若者・女性を対象に働きやすい環境について行われた調査によると、やはり“給与面”と“職場の雰囲気”が重要であることがわかりました。

若手・女性ドライバーの採用に向けて、十分に教育制度を整えながらあたたかく迎えることができれば、職場の雰囲気はきっと良いものになるのではないでしょうか。

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